ろうけつ染めとは、溶かした蝋を防染剤にして布を染める古典的な染色法です。
その起源は紀元前3世紀頃のインドで発祥したと言われ、8世紀頃には日本にも伝わったとされています。

蝋を塗る方法は国によって様々。
Batik(バティック)という名を広めたインドネシアでは、チャンチンと呼ばれる金属でできた道具を使い、非常に繊細な線で優美な模様を描きます。
また、チャップと呼ばれる金属でできたスタンプを使った、量産向けの染色方法もあります。
インドでは木版を使ったものが多く、インドらしい素朴さと柔らかさが特徴です。

日本では筆書きが主流のようです。
筆描きならではの自由なタッチや温かさが特徴で、まるで絵画のような表現も可能です。

オレンジグローブも、筆書きでの制作をしています。
美術品や非常に高額な商品としてのろうけつ染めは、もっと複雑な染色工程にて制作をしていますが、オレンジグローブでは伝統工芸であるろうけつ染めを身近に楽しんでいただけるよう、比較的シンプルな工程にて制作をしています。

ガーゼのように薄い布でも、タオルや裏毛のように厚手の布でも、自由におおらかに描き染められるのがろうけつ染めの面白いところです。

ろうけつ染めのあたたかさ、面白さを楽しんでいただければと思います。